旭川をヨーロッパの都市並みの構成にした場合

旭川の問題を解決するために

旭川をヨーロッパの都市並みの構成にした場合

2018年10月18日 お知らせ 0

他の箇所でもお伝えしている通り、日本の住宅は木造住宅は主のため都市計画は「高さ」ではなく「横並び」を求め、人が多ければ多いほど中心から遠くなる傾向にある。
そのために、人口密度の低い非効率な街の作りになり、公共交通手段が発達していない場合、同じ街の中での移動に時間がかかり、疎遠になりがちになる。
当然通勤、通学にも無駄に時間が取られる結果になり、非効率である。
また、それらを解決することために、勤務地などに引っ越すと、「会社と自宅の往復」だけの狭い社会生活となってしまう。

しかし、ヨーロッパの建物は古くは石造りから、現在は鉄筋コンクリートが主のため、比較的小さな町でも4~8階建の中層住宅が多く、街の中心部に密集しているために人と人が出会うことが多く、活気が感じられたりそこから生じる出来事が多くある。

そこで、旭川がヨーロッパの都市のような構成ならば、旭川の総人口はどのくらいの面積に収まるか。あるいは旭川の面積にどのくらいの人が住めるのかを検証してみた。

まず、モデルケースとして用意したのが右図。
居住区の1区画の大きさを50m×50mとする。
集合住宅の1戸の大きさは平均的な2LDKの 間口5m × 奥行き10m=50㎡ とし、平均2人住まいとする。
集合住宅の2戸間の廊下、階段部分などの共有部は 2*10m=20㎡ として、この部分には人は住まない。
集合住宅の1、2階は共有部および路面店、事務所、駐車場などを想定。
集合住宅の3〜8階の6階層を住居とする8階建てする。
そうすると2m×10mが余るので、歩道とする。
車道の幅は10mとして、車道幅を含めて 60m × 60m を一区画とする。

 
次の想定として、「公共交通機関ほぼ使えない」「車社会ではダメ」という旭川の現状と今回の提案の主旨を踏まえた上で、中心部から居住区の端まで、歩いて移動できることを想定しました。
そして勝手ながら自分の経験で目的地まで20分くらいなら歩ける。と想定しました。

不動産情報の定義では1分間で80m歩くことができると想定されていますので、20分で1,600m歩くことができると想定し、街の中心部(例えば中央駅)まで半径1,600mの居住区があれば、居住区のどこにいても20分ほど歩けば中心部にたどり着ける。あるいは待ち合わせをしている二人がお互いに向かって(直線上で)歩き続けば、最長20分で出会うことができる。

半径1,600mの居住区の面積はおおよそ8,038,400㎡、上述60m×60mの1区画の面積は3,600㎡。
割ると、半径1,600mの居住区の中に60m×60mの1区画が2,233個入ることができる。
上述1区画に住むことができる人数は、1階層に32世帯×2人。それが6階層で合計384人住むことができる。
そこで2,233区画×384人で857,472住むことができる。
旭川の倍以上の人口となる。

旭川駅を中心とした場合、半径1600mは以下の図の通りです。

常盤公園周辺を加えた街の中心部と神楽一帯ほどの大きさです。

さらに想定面積を縮めて、半径を1,000mとした場合は以下の通りです。
面積 3,140,000㎡
割る1区画の面積は3,600㎡ = 872ブロック
872ブロック×1区画の住人384人
=334,848人
となる。
つまり、現在の旭川の全人口がほぼ収まる。
ちょっとキチキチですが、全てが8階建の場合、1,2階部分は店舗や事務所などを想定しているので、旭川は住居と商業は半径1km以内の土地に収めることができる。
もし、そうなれば多くの人が出会うことができ、多くの事柄が生まれて経済的にメリットが上がる他、ほかの土地に関わる整備、管理、インフラ、消防などの各種経費を削減することがきます。
さらに、それらの土地を通常の農業のほか、飼料用穀物の栽培、バイオ燃料となる植物の栽培などに使うことができれば、より経済効果を期待できます。

なお、上記内容がイメージしづらいと思うところがありますので、半径1kmの円とほぼ同じの面積の正方形の区画(1,772m×1.722m)でのイメージが下記です。


60m×60mの区画が縦29.5個 横29.5個入る。
合計870.25区画
870.25区画 × 384人 = 334,176人

なお、旭川の土地全体が上記のような区画で埋め尽くすと、79,750,400人住むことができる。
日本全人口の半分以上になります。